2024.7.19
タイ・バンコク
シーカー・アジア財団
利用児対象アートワークショップ
タイ最大のスラム街、クロントーイ・スラムの子どもたちの教育支援を行っているシーカー・アジア財団に訪問しました。
この財団は、事務所の一階にこどもたちが放課後利用できる図書館があるほか、街の幼稚園や児童施設に移動図書館を行っています。
午前中は財団の移動図書館に同行し、街の幼稚園に訪問。
財団スタッフによる歌遊びや紙芝居、人形劇を一緒に楽しみました。
また、この日のために日本国内で寄付を募った鉛筆を、園児たちに寄贈しました。
移動図書館が終わると、財団スタッフがクロントーイ・スラムを案内してくれました。
人一人がぎりぎりすれ違えるほどの狭い道や線路沿いに、びっしり並ぶトタンや木材でできた家。
多くのタイ人、カンボジアからの移民の暮らしを目の当たりにしました。
午後は財団の図書館に戻り、図書館に集まるこどもたちを対象とした、えのぐ遊びワークショップの準備を始めました。
学校を終えたスラム街の子どもたちが集まってくるこの図書館は、まるで日本の学童クラブのような場所。
暖かいスタッフが、同じ目線で子どもたちを見守ります。
このエリアの子どもたちは、学校でも図書館でもアートや画材に触れる機会はあまりないそうです。
ワークショップ開始まで、クレヨン、ペン、色鉛筆など、日本で集めた寄付画材でお絵描きコーナーを設置。
色数たっぷりのペンや、書き心地のいいクレヨンに、みんな夢中になっていました!
こどもたちが集まったところで、日本から持参した大きな和紙を広げ、ワークショップスタート!
この日使用したえのぐも、日本で寄付していただいたもの。とても彩度が美しく、みんな夢中で色と触れ合っていました。
具体的なものを描く子、個性的な線や形を構成する子、思いっきり手足に塗る子
なかなか描き出せない青年が、だんだんと描くようになったり
具象と具象がつながって、抽象になったり…
こどもたちに起きるドラマの面白さや遊ぶ力は、世界共通なんだなと実感しました。
出来上がった作品を、今後工作に発展させる活動案をスタッフに託しました。
訪問したUMUMメンバー6名で、帰国後に振り返りを実施。
アート活動を介して見えた、違いと共通点。教育や貧困のリアリティ。
一人一人にとって、とても学びの多い機会になりました。
今後もさまざまな方と一緒に財団を訪問できるよう、企画に育てています。